2007年6月4日月曜日

殺人!ザ・東京ドーム   岡嶋二人

井上夢人の独立前の、コンビ作家の作品です。

密輸した毒物が、東京ドームでの殺人に利用されるという話です…て、まとめすぎか(笑)

ストーリーが面白いと思った点に、いろいろな偶然が重なっている。

普通ならあっという間につかまっていてもおかしくないのに、野球の試合でファウルボールが飛んでいった場所とか、便乗した犯人の手口とか、いろんな偶然が犯行を成功させている…


ストーリー自体は、密輸した人、殺人を犯す人、その他、いくつかの立場から展開します。その中で、殺人犯はかなり独特な考え方をしています。

なんていうか、ろくな育ち方をしていない…
一時は何らかの障害を抱えている人なのでは、と想像してしまったくらい、ものの考え方が偏っている。
(もちろん、障害者が偏った考え方をするとは限りません、単なる印象です)

ものすごい被害者意識をもって、抑圧されているのに、毒物を持ったとたんに、世界で一番力を持っているのだ、と(心の中で)調子に乗る。

周囲におびえて、まともにしゃべることもできない、とても弱い。
虐めのような目にもあっている。
それが、毒をもっていることで、逆に内心で他人を見下す。
虚勢ですね…

かなり屈折した自我を持ちながら、心の中で他人を見下す。
俺が強いんだ。皆俺に一目置いているんだ、俺の力にひれ伏すのだ…

そして、いろんな偶然で成功したことがまた犯人を調子に乗せる…決して自分がうまくやったから、というわけではないのに、むしろ下手に立ち回っているのに、結果的にうまくいった、それだけのことなのにね。


人間の心理としては分かるけど、ちょっと怖い世界ですね。

弱い、本当の意味で弱い人に武器を持たせるとどうなるか、垣間見た気がしました。

武器は、心の支えにはなり得ない。
一時の安心を得ることはできても、周りから認められたり、いうことを聞かせたりすることはできない。

本当に大切なのは、何を持つか、ではなく、どうするか、ということでしょうか

いや、まとめが極めて抽象的になりましたが、とりあえず以上!

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