2008年5月24日土曜日

三毛猫ホームズの安息日   赤川次郎

つづいても三毛猫ホームズシリーズです。

そういえば、前の投稿では中身に全く触れませんでしたね(笑)

三毛猫ホームズシリーズでは、割と人には言いにくい人間の営みの部分が結構頻繁に描写されています。
四捨五入では特にそうでした。


それと同時に、なかなか言い表しにくい感情、たとえば上司に気を使いながらプレゼントを考える葛藤とか、部下の気遣いがうれしいとかそういうものもストレートに出してきています。赤川さんがこういう文章が好きなのかな?


今回は、3つの事件が同じ日に起きて、それぞれが半日で解決、夕方の食事会に間に合うことができるか?というものです。
今回事件解決にホームズは絡んでいません

じゃぁ何やってたんだ?
ていうと、また別の「事件」に首を突っ込んでます。
主役単体では物語にならないこの三毛猫ホームズシリーズで、その主役がいつもの仲間とは別行動をとってどうなるか
今までにない展開に、驚きの連続です。

もちろん、各々の事件も、予想外のからくりで度肝を抜かれます。
読んでみてね

三毛猫ホームズの四捨五入   赤川次郎

久しぶりに「三毛猫ホームズ」シリーズを読みました。
このシリーズは、中学生の頃から読んでいたけど、最近はめっきり足が遠のいてました。

登場人物の個性にもひかれますが、何といってもホームズさん(!)とのやりとりが面白いし、感心します。
ホームズの「話」を「聞く」というのもへんですが、


この小説の面白いところは、猫が探偵だというところにあるのでしょうが、
私は、それ以上に、ホームズが「言って」いることを理解する相棒のほうに尊敬の念を持ちます。

言葉を持たない相手の意をくむことの難しさは、みんなわかると思います。
それを日常的に(まあ、本の中、事件の中だけですが。)やってのけ、そうして事件を解決する片山さんに、拍手!

2008年5月6日火曜日

フリーズする脳 思考が止まる、言葉に詰まる   築山節

節って、たかしって読むんですね・・・


最近、あまりにも勉強しないので、そのうちバカになるんじゃないか、いや、もうバカになってるんじゃないか・・・

そんなことを考えていたときに書店で見つけたものです。
・・・といっても、買ったのはそれよりも半年くらいあとですが


脳神経外科医の著者が、その経験からぼけたり、頭がうまく働かなくなったりしているケースを取り上げて、いかに正しく効率的に頭を働かせられるようにするか、ということを書いています。

脳はぼけるように出来ている、脳は環境から作られる、特に後者は、日頃私も感じていたところです。


結局、ある程度不満がある状態が脳にはちょうどいい、という感じでしょうか・・・

考えたり何かをしたりする必要がないとき、非常に簡単に脳は働くのを怠けてしまう。

あること一筋に集中しようとすると、それが脳の働きに偏りを生み、結果生活や仕事に影響するようなトラブルを起こしてしまう・・・
現代の、便利な世の中では、どうにも恐ろしい話です。

私たちは、何かと便利になることを望みます。
いろんな発明や発展も、いかに便利にするか、以下に(無駄な)労力を省くか、ということを目的にしています。

「人間は発明して怠け者になっていく」

だれがいったことだか忘れてしまいましたが、いつしか労力を省くつもりが、努力を省いているような気がします。

自分と考えの違う人やもの・情報は排除し、自分の好きなものに囲まれて生活する。
特にインターネットでは検索エンジンやweb2.0などでかなり実現されてきています。

それが、逆に人間の頭を働かせないようにしてしまっている。


間違いじゃないというか、少なくとも今の若者が我慢が出来ないとか、視野が狭いとか、頭でっかちとか、いろいろいわれていることの原因の1つにはなっていると思います。


一度に2,3のことを同時進行で進めて管理する、というような、予防策も載っています。

この本のキーワードは、前頭葉です。


自分の頭になんとなく不安がある人、読んでみてはいかがでしょうか?

詭弁論理学   野崎昭弘

屁理屈や強引な論理、はたまた論理のすり替えなど、割と論理的に論筋を捻じ曲げる。

公共のマナーの低下に伴って、こうした強引で自分勝手な自己主張が謳歌している。


いわゆる詭弁


古くは古代ギリシャですでに詭弁の問題が扱われている


で、序章はいかに詭弁に引っかからないようにするか、後半は論理学の有名な問や、パラドックスの問題を出し、論理学的に解答を示している。
SEND MORE MONEYや天国の道とうそつき番人の問題などの古典的なものから40日後に従者を殺さなければならない貴族の問題など、どれもアタマを使うものばかり


後半はほとんどパズル本になっていたけど、論理学的にも難しい問題に触れられるだけでも価値はあると思います。


でも、やはり、相手の話をまったく聞かない相手や、ひたすら自分の主張を続けるような「問題児」への対処を書いているのが面白い

割と、著者の経験談が出てくるから、それもいいですね


論理の問題や詭弁が、難しいものばかりでなく、なるほど~とわかる快感や、思わずくすっと笑ってしまうような面白おかしい問題もあるのが、よくわかる。

面白くてためになる(だまされない)考え方を身につけられるのは、この本です!